
ラグビーワールドカップ2019日本大会ロシアチームの公認キャンプ地である武蔵野市。 2019年6月25日(火)武蔵野市民文化会館にて開催される「ミキーツキィリサイタル」とのコラボでМФК PHOTOSのYAJ(矢島徹至)氏ほか、ロシアで暮らした写真家たち4人による写真展「4 notes from Russia」が開催されます。
「4 notes from Russia」写真展 ×「ミキーツキィリサイタル」(ロシア文化フェスティバル2019 in Japan 公式参加公演)
- 会 期:
- 2019年6月25日(火)
- 場 所:
- 武蔵野市民文化会館
- 時 間:
- 開場 18:00 開演 18:30
- 入場料:
- チケット購入(問合せ先; NPO法人ヘラルドの会 herald@jd5.so-net.ne.jp )
- 出展者:
- YAJ(矢島徹至)、中村正樹、奥竹翠、坂本航司
- 主催者:
- NPO法人ヘラルドの会 / МФК PHOTOS
開催に先立ち、写真展出展者のひとりで武蔵野市在住、МФК PHOTOSのYAJ(矢島徹至)氏にお話を伺いました。
── 開催に至った経緯は?
「ミキーツキィリサイタル」(ロシア文化フェスティバル2019 in Japan 公式参加公演)を主催のNPO法人ヘラルドの会の平岡理事長から、NPOヘラルドの会公式カメラマンを依頼されたのが発端です。理由は、私が会場である武蔵野市民文化会館の近所に住んでいるから(笑)
平岡さんとは、これまでも青山の古民家で音楽と写真の共演リサイタルや、歌劇「アンドレイの世界」 などでご一緒させていただいています。
その後、平岡さんが会場側と話をしてくれて、ホール前のホワイエでの写真展の同時開催を提案していただいたという流れです。リサイタルの盛り上げと、日露文化交流の一助になればとお受けしました。
── 写真展の内容は?
写真展タイトルは音楽リサイタルに因んで「4 notes from Russia」 としました。「4 notes(音符、調べ)」は、4人の写真家の意味。私と同時代にロシアのモスクワで過ごした仲間に声をかけて、作品を提供してもらいリサイタルに彩りを添えようということになりました。みな、МФК PHOTOSという写真家集団のメンバーで、彼らとはこれまでも何度かグループ展を開催しており気ごころの知れた仲間で、今回もこころよく協力してくれることになりました。
そんなことで、作品はロシアという共通項はありますが、個々のコーナーのテーマは各人にお任せしました。それぞれの作風、切り口で、四者四様のロシアをご来場の皆さんにはご覧いただけるのではないかと、私も楽しみにしています。
各人が4~5枚づつ、合計20作品ほどでロシアを表現してみます。当日会場では、作品およびPost Cardなどの販売もできたらと考えています。
── ミキーツキィリサイタルについても教えてください。
ロシアにおいては、ボリショイ劇場と双璧をなす、ダンチェンコ劇場の看板テノールのワレーリー・ミキーツキィが来日します。 日本では、あまりなじみのないダンチェンコ劇場ですが、この劇場の特徴は、舞台に演劇的要素が強いということが挙げられます。歌手たちには、歌唱はもちろんですが、俳優としても高い技量が要求されます。動きから表情まで、演劇としての細心の注意が払われるので、ストーリー性をよりわかりやすく感じることができると思います。
今回の武蔵野市民文化会館での公演は、息子のピアニスト アントン・ミキーツキィとの親子共演です。主催者の平岡理事長は、「2人の息の合った演奏と、そこに繰り広げられる物語をぜひ体感していただきたい!」とおっしゃっていました。
── 非常に楽しみですね。 最後にロシアと武蔵野市についての思いをお聞かせください。
4人の写真家それぞれがロシアに対してひとかたならぬ想いを抱いていますが、今回、私の地元での開催ということもあり、武蔵野市とロシアという関係からも、有意義なイベントになればと個人的には思っています。
ロシアファンの皆様ならよくご存じかと思いますが、JR吉祥寺駅の駅前にはCafé Russia というロシア/ジョージア(グルジア)料理の名店があり、ロシアファンならずともたびたび訪れる街(同店にも「ミキーツキーリサイタル」のフライヤを掲示していただいています)。
武蔵野市のホームページを見ると、昭和の時代からロシア(当時はソ連邦)のハバロフスク市と文化交流を続けている歴史が記されています 。さらに今年はラグビーW杯が日本で開催されますが、ここ武蔵野市はロシアチームの公認キャンプ地になっています。先日(6月2日)、吉祥寺駅前の目抜き通りを交通規制して大規模なラグビーW杯盛り上げイベントが開催されました。ロシアチーム歓迎のためのブースも設けられ、ロシアの国旗に応援メッセージの寄せ書きや動画撮影などが行われていました。来日するロシアチームに届けられるそうです。

また、武蔵野市の松下市長もイベントに出席されていて、「東京スタジアム(味の素スタジアム)」で開催される日本チームとの緒戦(9/20・金)に、市からツアーを組んで応援に行こうと呼びかけておられました。
私は元ラガーマンということもあり、モスクワでも日本人会のラグビー同好会「モスクワ楕円球の会」に所属するなどラグビーには大変愛着を持っています。現地のクラブチームの練習に参加したり、MGU(モスクワ大学)の学生チームと練習試合をしたことがありますが、ロシア人の身体能力の高さは想像以上です。日本チームとの好ゲームを楽しみにしています。 そんなロシアにゆかりの武蔵野市の歴史に、新たな日露交流の足跡を残せるのは光栄なことと思っています。


── ありがとうございました。
昨年のサッカーワールドカップロシア大会においても日本チーム、サポーターはロシアの人々に温かく迎えていただいたと思います。今度は我々がお迎えする番です。
ラグビーワールドカップはもちろん、2020年東京オリンピックの各国チームのホストタウンもそれぞれ様々な歓迎イベントを開催し、応援していこうという機運が高まっています。
このような国際的なイベントは、その経済効果があるとかないとかを言う人もおりそれはそれで大会維持のために重要なことではありますが、なにより大切なことはこのような人と人との繋がりかと思います。
武蔵野市においても、ロシアの音楽、写真に触れ、そして市をあげてロシアチームの応援もする。日本が勝ってもロシアが勝ってもうれしい武蔵野市はラッキーです。もちろん、武蔵野市以外の方も本公演/写真展およびラグビーワールドカップの応援を是非是非よろしくお願いいたします。

NPO法人ヘラルドの会
https://gerald-society.jimdo.com
ヘラルドの会は、1994年4月にロシア文化・文学研究家の藤沼敦子によって設立されました。
当時、日本ではあまり知られていないロシアのオペラ・オペレッタやロシア歌曲を紹介する目的で、藤沼が12人の実行委員と共に東京新宿の音楽の友ホールで日本初の「ロシアオペレッタ紹介コンサート」を行ったのがきっかけです。 その時に出演した歌手がロシアオペレッタ界の第一人者で、世界的に有名なヘラルド・ワシーリエフ氏です。
当会は、彼のファーストネームから「ヘラルドの会」とネーミングしました。
その後現在に至るまで、モスクワやぺテルブルグの劇場で活躍しているアーティストたちを中心に招聘してコンサートやオペラ・オペレッタを開催し、彼らの指導による「ロシア歌曲講座」を通じて日本の若手音楽家の育成をはかる等、積極的にロシア音楽の普及・発展に努めてきました。
その中で2004年には、特定非営利活動法人(NPO)の認証を受け基盤を強化しています。
そして2013年に、会の主力メンバーだったソプラノ歌手の平岡貴子が新たに理事長に就任しました。
ロシア音楽の紹介を軸としながら、ロシア・日本の教育機関と連携を取り、小・中・高校生の学校間交流や音楽による国際交流などの教育活動にも力を入れ始めました。 「世界から日本へ、日本から世界へ」の理念の元、更に幅広い世界に活動を広げています。

МФК PHOTOS
https://mfk-photos.com/
Facebook @MoscowPhotographersClub
Instagram @_mfk_photos_
Twitter @MFK_PHOTOS
2011 年、モスクワで日露写真家の中村正樹が立ち上げた写真家集団 (Московский фотоклуб)。 写真講座や品評会を中心として、撮影会や展示会開催などを行っている。写真を媒介として、 日本の人々にロシアをもっと知ってもらい、好きになってもらうための啓蒙活動や、様々な地 域の魅力発信を続けている。現在ロシアに限らず世界各国にメンバーが在籍 (フランス・アゼ ルバイジャン・中国・シンガポール・タイ等 )。通称エムエフカーフォトズ。


YAJ (矢島徹至)
https://yajimatetsushi.wixsite.com/photography
京都生れ、奈良育ち、東京在住。商社マン。
ロシア駐在中、МФК PHOTOS に加入。それを機に作品としての写真を撮りはじめる。
帰国後も精力的な撮影活動をこなし、日露文化交流イベントへの作品提供、演奏会のカメラマンを務める。
また、演奏会やライブとのコラボ写真展も企画。音とビジュアルの融合もひとつのテーマとして活動している。
「被写体と私、その間にカメラがある。常に三位一体の関係です。」