
日露戦争中、愛媛県松山に設置された「捕虜収容所」を舞台にした映画『ソローキンの見た桜』が3月22日(金)から全国公開(愛媛県では3月16日より先行公開)になりますが、それに先立ち『«アンドレイの世界» part II 〜井上雅貴監督:映画「ソローキンの見た桜」公開 特別公演〜』東京公演が3月10日(日)に開催されました。

会場は早稲田奉仕園 スコットホール。
1921年に完成しほぼその当時のままの姿で残っている、東京都歴史的建造物に指定されている建物です。
早稲田教会の礼拝堂として使われる他に、結婚式、音楽コンサート等、様々な用途に使われています。 日露戦争よりは少し後の建物ではありますが、歴史を感じさせる、雰囲気のある建物です。
開演と同時に、看護師に扮した都倉彩加さんの口上で、会場が映画『ソローキンの見た桜』の舞台となる松山にある「ロシア人捕虜収容所」に見立てられ、観客は“捕虜”となります。 その中、同映画にもご出演されている山本修夢さんがロシア人将校に扮して登場し、第1部が始まります。

故郷に想いを馳せるロシア人将校。
ここから、アンドレイ・ブレウスさん(バリトン)、ワレンチナ・パンチェンコさん(メゾソプラノ)、平岡貴子さん(ソプラノ)により、数々のオペラの名曲が歌われます。
バックにはМФК PHOTOS の中村正樹さんによる映像が流れ、聴衆のイメージを膨らませます。

休憩を挟み、第2部はオペラ『光太夫』より。
ファルハング・グセイノフ作曲、青木英子脚本によるオペラ『光太夫』 は、1700年代に日本伊勢の白子の港からロシアへ漂流し過酷な運命と闘い抜いた船乗り大黒屋光太夫の史実に基づいてつくられました。
『ソローキンの見た桜』とは舞台設定は異なりますが、遠い異国の地で故郷を思いながら、現地の人々とのふれあいを通して相互理解を深めていくという部分でオーバーラップしています。

お互いに理解を深め、友情も芽生えて大団円。
『ソローキンの見た桜』の中でも流れる挿入歌「夜明けに彼女を起こさないで」が、プリマヴェーラのコーラスを交えて高らかに歌い上げれられ、“捕虜”たる観客も解放され、それぞれの日常に戻ります。
女性客にはバラの花(冒頭写真)、そして全員にバラを象ったお菓子も配られました。
ご出演されたワレンチナ・パンチェンコさん(メゾソプラノ)、平岡貴子さん(ソプラノ)は5月31日に芸術サロン <音の万華鏡> Vol.1「音楽の花束」 というコンサートでもご共演されます。
さて、映画本編の全国公開も迫ってきています。
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