
去る2020年9月16日(水)国内で最大規模となった日露スタートアップピッチイベント «Japan-Russia Startup Online Conference» がオンラインにて開催されました。
«ピッチイベント»とはベンチャー企業やスタートアップ企業が集まり自社の技術やアイディアを短時間でプレゼンし、投資を呼び込んだり企業間イノベーションの創出を目的としたイベント。
今回の«Japan-Russia Startup Online Conference»は在日ロシア大使館後援のもと、RouteX Inc.、ロシア連邦国際文化科学協力庁、モスクワ大学サイエンスパーク、欧亜創生会議共催により、日露間ビジネスの創出と両国の潜在的なマーケットの情報共有を行うことを目的に開催されました。

イベント冒頭にはミハイル・ガルージン駐日ロシア大使より、ロシアのスタートアップ・エコシステムの状況についてのお話がありました。
ロシアでは政府主導で「ロシア版シリコンバレー」とも言われるスコルコボをはじめ、様々な技術集積地がテクノパークとして形成されており、IT分野で急成長を遂げてきました。日本もイノベーション創出における先進国であり、今回のイベントを通して将来的な日露間でのビジネス連携とさらなるパートナーシップへの期待について語られました。

続いて今回のイベントの共催、モスクワ大学サイエンスパークのヴァシリー・ペトレチェンコ氏ににより、スタートアップ・インキュベーターとしての大学の役割や、Deep Tech*領域への注力等について語られました。日本でもスタートアップ分野において産学連携が進んでいますが、ロシアでもモスクワ大学を中心にエコシステム形成の動きが加速しているとのこです。
(*将来の科学技術に大きな変化をもたらす可能性のある技術)

登壇するスタートアップは日本から3社、ロシアから3社が選出されました。
VR(🇯🇵株式会社VLEAP, 🇷🇺VR Concept)、SNSマーケティング(🇯🇵株式会社LikePay)、DeepTech(🇷🇺NAPOLY, 🇷🇺LUMEX)、エコシステム構築(🇯🇵RouteX Inc.)と幅広い分野から、各国のスタートアップが交互にピッチ=プレゼンテーションを行い、お互いに日露マーケットに関する情報交換が行われました。

主催者
RouteX Inc. CEO 大森 貴之さん

ー 日露スタートアップの現況について教えてください。
日露双方のスタートアップ・エコシステムは急速に成長しており、今後も伸びていく大きなポテンシャルを秘めています。さらに、様々な国との連携により横断的なエコシステムが形成されると考えております。これまで日露間のビジネスというとエネルギーや飲食関係が多かったですが、今後はスタートアップ同士の連携による新たなビジネス創出を期待しております。
ー 今回の «Japan-Russia Startup Online Conference» を終えてのご感想は?
今回のイベント開催にあたって、約70名のご応募がありました。運営関係者を含めると100名近くの人が関わる大きなオンラインイベントになったかと思います。まだそれほど一般的ではない「スタートアップ」特に日露スタートアップというワードにこれだけの方々にお集まりいただき、開催出来た事は日露ビジネス創出の新たな切り口に期待されている方がそれだけおられるという事で今後を非常に楽しみにしております。
― プロジェクト、および日露間ビジネスについての展望をお聞かせください。
日露のスタートアップ・エコシステム双方で、お互いが得意な分野が明確にあります。一方で橋渡しの役割を担う人がいないとこれから先も日露のスタートアップの連携による新たなビジネス創出は難しいかもしれません。お互いのポテンシャルを最大限に活かし、日露スタートアップ・エコシステムとして、グローバルでも特異なポジションを築ける様にRouteX Inc.が様々な関連機関と連携して、エコシステム形成に向けて活動していきたいと思っております。
登壇企業
🇷🇺🤝🇯🇵9月16日、#露日スタートアップ オンライン会議がはじめて開催されました。主催者は、ロスソトルドニチェストヴォ、モスクワ大学テクノパーク、日本の #Routex 社です。💬M. #ガルージン 駐日ロシア大使は、会議の参加者に向けてあいさつしました。
— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) September 19, 2020
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