
ロシア式の蒸し風呂、バーニャ(ロシア語:Баня)をご存知ですか?
蒸気浴をしながら葉の束で身体を叩き、冷水で体を冷まします。そして入浴の後には飲んだり食べたり、ロシアの人々にとって社交場として生活に欠かせないものとなっています。
そんなロシア式バーニャが日本にもあります。いや、正確には”ありました”。
福岡県宗像市鐘崎にあるロシア式サウナとロシア料理の店『イズバ』。2018年11月10日の火災により焼失してしまいました。日本唯一のロシア式バーニャを多くの人に体験してもらいたいと、この『イズバ』復興のためのクラウドファンディングのプロジェクトが立ち上がりました。

はじめまして。イズバオーナーのアルビナ・マキナと申します。ロシア北部、ハバロブスク生まれのロシア人です。私は、ロシアの文化をもっと日本人に知ってもらう、もっと身近にロシア文化を楽しんでもらうために、2007年、日本でIZBAを設立しました。サウナは、そのロシア文化のひとつです。
株式会社イズバは2007年、ロシア人アルビナ・マキナさんによって設立。ロシア建築、ロシア料理、ロシア式サウナなどのロシア文化をサービス提供する会社法人。イズバ(Izba = Изба)とは、ロシア語で「丸太小屋」という意味を表します。
バーニャ、コテージ、母屋が焼失

2019年5月に旧施設の解体処理が完了。
バーニャ、コテージ、母屋とほとんどの建物が焼失してしまいましたが幸い工房だけは焼失を免れ、機材が残ったことにより家具などの制作には取り掛かれるそうです。

「より本場のロシアを。より本場のバーニャを。より本場のイズバを。」
「同じイズバを再建するだけではなくて、もっとロシアを身近に体験してもらえるようなイズバにしたい。」ということで、再建にあたっては資材もロシア産にこだわりたい、もっとロシアの木の香りを感じてほしいという思いからロシア産の赤松でサウナ小屋を建築。先に木材の産地ロシアで資材集め・仮組みを行い、設計に問題がないことを確認してから、現地に輸送して再構築する手法を取っています。

復興スケジュール

再建の予定ですが、湿度が高い夏期を避けて秋から日本での建築を開始。サウナ小屋だけ先行して来春4月のオープン。その後に母屋や食事棟オープンを目標にしています。
支援金の用途

今回のイズバ再建に必要な費用の概算は上記の通りです。ロシア産赤松の購入費用や現地での仮組費用までは火災保険や準備資金で賄い、また日本での組み立て後、改装までの内装や機材の費用に関しては銀行からの融資を調整中とのこと。
このクラウドファンディングでは、その間の作業にあたる日本でのログハウスや母屋、サウナ小屋の組み立て費用、資材輸送、ロシアからの職人の渡航費の一部に支援金を充てるそうです。
最後に

今回は火災が起きたことにより、不安で後ろ向きな気持ちになることも正直ありました。
ですが、サウナサイトを見て、沢山の人がイズバを良かったと思ってくれていたこと、沢山の人がイズバに行きたいと思ってくれていることを知って涙が出るくらいの感動と、感謝の想いを感じました。イズバを愛していただけていたことが何よりも嬉しかったです。
また、各地のサウナ愛好家の方々が私たちのために見舞金を集めてくださいました。日本での人と人との繋がりは、本当にとても暖かくて素晴らしいものだと感じましたし、とても励みになりました。
皆様のおかげもあって、私たちは前を向くことができました。
私たちはそんな皆様にもう一度イズバをお届けしたい。
もう一度イズバを楽しんでほしいと強く願っています。
どうか皆様。愛してくれたイズバを復活させる為にお力添えを頂ければ幸いです。

株式会社イズバ
所在地:福岡県宗像市上八966
2007年、ロシア人アルビナ・マキナによって設立。同地において、ロシア建築、ロシア料理、ロシア式サウナなどのロシア文化をサービス提供する会社法人。イズバ(Izba)とは、ロシア語で「丸太小屋」という意味を表す。
○交通アクセス
【車でお越しの場合】
博多、北九州各方面から古賀インターチェンジ降車約36分
【博多駅から公共交通機関の場合】
JR鹿児島本線 東郷駅・教育大前駅下車。西鉄バス[鐘崎車庫行き]西町口バス停下車徒歩3分(1時間に約1本)
