
10月にもハロウィンのイベントをレポートさせていただいたART Rabbitsさん( 関連記事➡️『ブラジルとロシアのハロウィン台所 Halloween in the Kitchen! @ART Rabbits』 )のクリスマスイベント、『ロシア民話の焼き絵*Russian Snow White Chiristmas** СНЕГУРОЧКА』が12月2日に開催されます。
そもそも『焼き絵』とはどういうものか。ART Rabbitsさんに解説していただきました。
*焼き絵Pyrographyの誕生
紀元前より世界中に伝播している作品の表現方法。Pyrography(パイログラフィ)。 17世紀イギリスのビクトリア朝時代に誕生した言葉で、ギリシャ語よりPyro-graphyすなわち「火のグラフィック」。ウッドバーニング(焼き絵)の別称です。
*焼き絵の歴史 -技術と芸術の相互発達
金ごてや楔、釘を焚火の中で焼いて、木の皮に絵・模様や文字の焼き跡をつけて装飾が施されたものが世界中で確認されています。一番古いといわれているものには、ペルーで発見されたA.D.600年代ものがあるようです。17世紀ビクトリア朝時代に焼き絵用の器具が作られたことで、Pyrography(パイログラフィ)という言葉が誕生。温度、焼き部分の形状によって濃淡、パターンの違いを出せるようになり、芸術の表現方法がさらに豊かになりました。当時の日本でも、文明開化で油絵が大注目を浴びる前まで、風景画に取り入れられて人気のある芸術でした。19世紀末には世界に電気製品が発明・普及開始しましたが、電気の技術は焼き絵器具(=電熱ペン)にも取り入れられました。結果、19世紀末から20世紀初めにかけての国際的芸術運動ART Nouveauの作家たちは更に発達した焼き絵技法を多用に用いて建築や工芸品などに模様を施していました。技術の進歩に伴う器具の発達によって流行が繰り返され、普遍的に人々に受け入れられる興味深い表現方法です。現代では電熱ペンとカラーペイントを採用した雑貨や作品も多くみられます。また一方で、新技術としてレーザーをかつようした技法も取り入れられ始め、より細かい模様、文字や複雑な曲線を容易に再現できるようになり、更に表現の自由度が広がりつつあります。
*ロシアの焼き絵
ウッドバーニングは、現在のヨーロッパでも非常に人気なクラフトです。ロシアといえば白樺をイメージするのが難しくないように、古くから木造建築や木製の日用品に囲まれているため人気で当然、日常に近いところにあります。松の木、白樺、トネリコ、カエデの木、柳の木を用いられることが多いです。
≪ロシアのクラフト紹介ページ①:1golka≫
≪ロシアのクラフト紹介ページ②:How to do woodburning≫
ロシアのおもちゃ屋さんに立ち寄れば、子供向けのウッドバーニング・セットを買うことは簡単です。ロシアで幼少期を過ごした人々は、ウッドバーニングに触れた機会が比較的多いようです。今回は、ロシアでも人気なわくわくする焼き絵技法を取り入れたロシア・クリスマス雑貨スネグーラチカに挑戦しましょう!
Presentation by Anita & Yukie @ART Rabbits
今回もロシア人クリエイターの講師、Anita Kさんにウッドバーニング(焼き絵 Выжигание)とロシア民話の装飾ペイントを教えていただきます。
⬇️⬇️⬇️こちらがイベントのFacebookページ。
絵が苦手ですか?
大丈夫です。とても丁寧に教えていただけるので、どなたでも楽しめます。
➡️前回のイベントのレポート

今回のデザインはロシアのクリスマスでお馴染みの、Снегурочка(スネグーラチカ。雪娘)。
スネグーラチカとはロシア民話に登場するジェド・マロース(西欧でのサンタクロースに相当する)の孫娘で、雪で作られ命を吹き込まれた少女。
西欧には該当するような伝承がなく、ロシアならではのキャラクターで、このイベントにピッタリの題材です。
クラフト体験の後にはИван чай(イヴァン茶)とロシアの美味しいはちみつのティータイムがあり、ワークショップ後に森林の散歩も予定されています(こちらは天候によるかと思われますが)。
初めての方、お一人の方でも全く問題ありません(もちろんご家族や友人とでも)。 ぜひご参加ください。
- 日 時:
- 12月2日(日) 13:30〜17:00 10名〜15名程度
- 場 所:
- アート・スタジオ@目黒本町図書館 (MAP )
- 最寄駅:
- 学芸大学または武蔵小山駅から徒歩14分
- 内 容:
- はんだごてを用いたウッドバーニング。
- 参加費:
- 2,500円
- 申込み:
-
参加申し込みフォーム - 言 語:
- 日本語 / ロシア語